「てんきや」気象予報士への道

#13: 気象衛星と太陽雑音

現在、午後10時〜深夜0時の衛星雲画像の観測が行われていない、という話は以前のコラム「衛星食」で取り上げましたが、今は午前11時の雲画像もありません。気象庁ホームページの気象衛星画像のページを見ても、たしかに無い。10月2日からこのような運用だったのですが、気付いてましたか?(私は今日気付きました…) 夜間の欠測は、太陽-地球-衛星が一直線に並んでしまい、気象衛星の太陽電池パネルが発電できないことが原因でした。では昼間の欠測は?

実は、これも太陽のしわざです。でも衛星が太陽の影響を受けるわけではありません。影響を受けるのは地球のほう…衛星からの電波を受ける受信局が太陽の影響を受けるのです。

太陽は光っている、というのは言うまでもありませんが、太陽は可視光線以外にもさまざまな周波数の電磁波を放射しています。地球上の衛星受信局は常に衛星のほうを向いていますが、衛星の先に太陽があると、衛星からの電波と一緒に太陽が放射する電磁波も受信してしまいます。この太陽からの電磁波が雑音となり衛星の電波が受けられなくなるのが、太陽雑音による影響です。

赤道上の地点であれば太陽雑音の影響を受けるのは春分と秋分の日になりますが、日本から見ると静止衛星は南の空にあるので、日本で太陽雑音の影響が生じるのは太陽が赤道より南側にある、秋分の少し後の期間と春分の少し前の期間になります。また現在運用中のGOES-9(パシフィック・ゴーズ)は日本から見て東側の東経155度に位置しているため、太陽が南中より東側にある午前11時頃に太陽雑音の影響が発生するというわけです。

…と思ったのですが、上の斜体部分の説明、たぶん間違ってます。気象衛星ひまわりの場合は上記のような説明で理屈が合うはずなのですが、パシフィック・ゴーズの場合、衛星からのデータを受信しているのは日本ではなくアラスカです。日本もアラスカも北半球なので太陽雑音の生じる時期については上の説明で合っているのですが、時刻については時差とかもろもろ考えるともうわけわかりません。もう勘弁してください。早くMTSAT打ち上げてください(逆ギレ)

というわけで、試験にはたぶん出ないと思いますが、ちょっとタメになる豆知識(あえてトリビアとは言わない)でした。

(2003/10/8)
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