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「本日8時。新装デビュー」

 駅前デビュー。多くは、1人、あるいは2,3人でバンドを組み、コピー曲や、オリジナル曲を演奏する。最近、ちょっとした駅の駅前では、夜も更けて来ると、どこからともなくバンドが集まって来て、演奏が始まる。だから、夜の駅前は、人がいっぱいで、ベンチに座り、ぼーっとしていても、一向に飽きない。金欠の時のデートコースにも最適で、うまくすれば無料でムードを盛り上げまくってくれる。駅前でバンドをやってる連中は、いい奴が多いので、カップルで近くに座っていれば、盛り上げてくれる。ただし、間近に座り込んではいけない。間近に座り込めばリクエストも可能だが、近くも無く遠くも無いと言った所に腰掛け、90度の方向を向いて、左右どちらかの耳を主として彼らの演奏を聴く。これが雰囲気を適切かつ最高にするに、最適な位置なのである。で、デートがうまく行ったなら、後日、また彼らの所へおもむき、リクエスト&祝儀で、千円くらいはずめばOK。大丈夫。今日居たなら、明日も居るから。明後日はいないかも知れないけど。

 そんな、駅前デビューも、デビューの仕方は色々あります。ロックバンドってのが大多数なのでしょうが、大道芸であったり、中には吹奏楽か?ってなバンドも居る。はっきり言って、駅前でギターを手に熱唱ならば良い雰囲気にもなるが、駅前でトランペットをバンバン鳴らされても、やかましいだけ。いくら良い音でも、デカ過ぎたら騒音だ。騒音はいけない。しかし、単に3人組でギターを手に。ってな、どこにでも居るようなのでは、相当何か引きつける物が無いと厳しい。そこで、比較的容易に人の目を引きつけられるデビュー方法を考えてみたいと思う。こないだ神戸で、三味線デビューしている若者がいた。技術の方は解らないが、相当の人を集めていた。こういうのもひとつの方法だろう。なんせ、デビューするからには、より多くの人の目に止まる必要があるのだ。そして、より多くの道行く人の足を止めさせてナンボだ。これは三味線デビューを見たからこその意見だが、琴でデビューするってのはどうだろうか、コピーは、「The "KOTO"」これはいける。受ける。後は、ハープとかも、かなり良い線行くかも知れない。もっと誰でも出来る物を。となると、ハーモニカではもう一つインパクトが低い。ハーモニカとかは、もう誰もがやっている。なら、ハーモニカくらい手軽で、安価で、ちょい練習すれば演奏可能。と言う物は無いだろうか。ある。縦笛だ。リコーダーだ。これはいける。格好良い路線は狙える筈も無いが、インパクト度は最高だ。なーんか以前どっかで見た事があるような気もしますが、気のせいでしょう。

 これだけ駅前デビューする人が増えると、バンド結成からデビューまでをプロデュースしてくれる、駅前プロデューサー。とか、上手な駅前デビューの仕方。ってなマニュアルまで出来たりするかも知れない。まず、自宅で個人練習、次に、河原で音合わせをし、普通電車停車駅でデビュー。うまく行ったら、急行停車駅でデビュー。更に更に、最終目標は東京&大阪駅デビュー。目標売上額は。。とか。

 それにしても、最近の駅前は以前にも増して賑やかで、しかも賑やかな中にも独特な雰囲気があって、とても楽しい空間になっています。また、あのバンドの歌でも聴きに行こうかな。ここから南へ20分の、急行停車駅まで。

(1999.7.8)

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