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「てんきや」コラム

#11: 日本の時差

もうすぐ夏至です。夏至とは1年のうちで昼間がいちばん長い日のこと。国立天文台暦要項によると、今年の夏至は6月22日(日曜日)です。

東京の日の出・日の入り(2003〜2004年)
参考:各地の日の出・南中・日の入り時刻

3/21 春分 5:45   17:53

5/6 立夏   4:45 18:31

6/22 夏至 4:25 19:00

8/8 立秋   4:54 18:39

9/23 秋分 5:29   17:38

11/8 立冬 6:09   16:40

12/22 冬至 6:47   16:32

2/4 立春 6:39   17:11

東京の日の出・日の入りの時間を調べてみました。夏至の日は、日の出から日の入りまでの時間は14時間35分です。日の出前や日の入り後もしばらくの間は明るいですから、天気さえ良ければ約15時間は外が明るいということになります。逆に冬至の日は昼間の時間が9時間45分しか無く、夏至と比べると5時間も短いわけです(右図はちょっと誇張し過ぎですが)。

ちなみに、春分・秋分の日は昼と夜の時間が同じ、つまり12時間ちょうどになるはずですが、実際には昼のほうが数分長くなっています。これは、日の出・日の入りが「太陽の上辺が地平線(または水平線)に一致する時刻」として定義されているため、太陽の大きさのぶんだけ昼が長くなっているというわけです。

2003年6月22日の日の出・日の入り
参考:各地の日の出・南中・日の入り時刻

根室   3:37 19:02

東京 4:25   19:00

福岡 5:09   19:32

那覇 5:38   19:25

このように日の出・日の入りの時刻は季節によって違うわけですが、同じ日であっても場所によって日の出・日の入りの時刻は違ってきます。左図は今年の夏至の日の各地の日の出・日の入りの時刻です。北半球であれば、
 (1)東に行くほど日の出・日の入りの時刻は早い
 (2)夏期は北に行くほど昼の時間が長い(日の出は早く、日の入りは遅い)
というルールが成り立ちますので、北東〜南西に延びる日本列島では、(1)と(2)の相乗効果で釧路と那覇の日の出の時刻に2時間の差が生じています。逆に日の入りの時刻については(1)と(2)の効果が相殺するのでそれほど差がありません。

それにしても、これだけ日の出の時刻が違えばバイオリズムに影響を与えそうなものです。時差ぼけと言えば海外旅行を連想しがちですが、国内旅行でも気をつけたほうが良いかもしれませんね。


(2003/6/15)
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