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カメラ
By.ぴぃ☆彡 [Profile] [Homepage] [Mail]

カメラで撮影したものを写真という。真なるものを写しとる…昔の人は知恵を捻って考え出したのだろうが、この言葉は必ずしも正しくないかもしれない。

カメラは情景の一部だけを切り取る。切り取られた部分にどのような真があるかは推し量るほかない。カメラに切り取られた部分も、照かりや絞り、その他技術的な手法により作り手の意図を反映することができるのである。

そして、ディジタルな今、真でないものを写し込むことも可能である。デジカメを使えばパソコンで簡単な合成写真を造ることは容易であるし、ビデオカメラなどで撮った映像であっても、動画の中に有から無、無から有を造りだす技術は映画などでは既におなじみである。そうと知らなければ、もしくは注意して見なければ気がつかないかもしれない。

ペンは剣より強く、そしてカメラはもっと強い。しかし、なにも知らずに見ているその画は、実は真を写したものではない、かもしれない。

(1999.9.9)

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