あなたは、彼女、あるいは彼氏の「運転免許証」を見た事があるだろうか。それとは逆に、彼女、あるいは彼氏に、自分の運転免許証を見られてしまった事はあるだろうか。どちらもほとんど無いに等しい筈である。何故、彼氏、彼女の運転免許証を目の当たりにする機会が無いのであろうか。それは、彼女、あるいは彼氏の免許証を無断で見た。などと言う事が発覚してしまった場合、それがそのまま別れ話に発展する確率が、天文学的数字(深く考えないように)だからである。
何故、運転免許証は、これ程までに門外不出、関係者以外閲覧禁止な代物なのだろうか。それは、運転免許証に記載されている生年月日が原因では無い。ましてや「AT限定」の記載が原因でも無い。免停で落書きだらけの裏側が原因。。は、あるかも知れないが、その原因の大半は、「免許証写真の写りが悪いから人に見せられない」である。
何故、免許証の写真は、こんなに写りが悪いのか。例の酷すぎる10年旅券もあんまりだが、私の運転免許証の写真も、例に漏れず酷すぎる写り。とても人に見せられた物じゃありません。更に、酷い事は続く物で、どこでどう間違ったか運が良かったのか悪かったのか、金色の免許を所持する事になった為、向こう5年間、ずっとこの凄い写りの写真が載った免許を所持し続けなければならなくなってしまったのだ。これは、耐え難い屈辱であり悲劇である。
悲劇はこれだけでは無い。例えば近所に新しくレンタルビデオの店がオープンしたとする。これは通常かつ平穏な生活を送っている人からすれば、ラッキーなニュース。しかし、ここで通常かつ平穏な運転免許証を所持していない者には大問題が発生する。レンタルビデオの新規会員になろうとすれば、必ずと言って良い程、身分を証明する物の提示を迫られるからだ。そして、必ずと言って良い程、その身分を証明する物は「運転免許証」なのだ。酷すぎる免許証の写真を公の場にさらす事をなんとしても回避したいのならば、健康保険証提示大作戦。と言う手があるが、これはこれで、こっちの方が恥ずかしいかもしれないし、変だ。それで、仕方なく屈辱であり悲劇的でもある運転免許証を、レンタルビデオのおねぇさん(注:おにぃさんの所には特定の条件が満たされない限り極力行かないようにしているらしい)に渡す事になる。
金色運転免許証は、ナイスどらいばーの証(らしい)。本来ならば、首からぶら下げて歩いていれば、水戸黄門の印籠の1/3の威力があろうと言う物。しかし、そんな素晴らしい威力がある金色免許証を、誰も首からぶら下げて歩かないのは、免許証の写真が酷すぎるからだ。運転免許の制度が施行された頃より、運転免許証写真にまつわる悲劇は後を絶たない。今後このような悲劇を繰り返さない為にも、運転免許試験場には、美白ライト(+ライト係)の導入をお願いしたい。更に、撮り直し3回までOKってすれば、売り上げUPも夢では無い。