「１分５０円の食事力」

　何を隠そう、私は早食いだ。昼の第１食堂では、常に食い終わり最速であり、無敵を誇る。しかし早食いは、何かに付けて悪く言われ、太りやすいとも言われる。だから、最近太り気味だと自覚した時は、よく噛んでゆっくりと食事をするように。。しても、気がつけば何故か、食い終わりは最速。ならばと左手食事法（利き腕の逆で箸を持ち食事をすると早食いを防げると言う技）を試しても、左手が器用になるだけで、３日もすれば、やっぱり最速の座は揺るいでない物になっていたりする。

　しかし、そんな早食いにも朗報が。いくら食べても１分あたり５０円でＯＫ。って言う昼食バイキングが出来たのだ。時は金なり。そのまんまやん。ってなシステムのこのバイキングならば、１０分で食事を終え腹一杯にすれば、食事代は５００円で済む。更に早食いの芸。。ちゃう、技に磨きをかければ、月の昼食代を１５００円にするって事も夢では無い。まさに、時代は早食いを求め始めたのだ。

　早食い。いや、ここでは、より格調高く「食事力がある」と言おう。食事力があると言う事は、これからの時代を生きて行く上で、実に＋αな事なのだ。このコラムをご覧のあなたも、長い人生において、１度や２度、アフリカのサバンナや、アマゾンのジャングルで昼食をとらなければならない状況に陥ってしまう事があるだろう。そんな状況下におかれた時、食事力が無ければ、猛獣、野獣に襲われてしまう確率が飛躍的に上がり、非常に危険な事になる。食事力のあるなしは、命にかかわる程に重大な問題なのです。

　ものは試しに、１分５０円昼食バイキングに３人で出かけた場合を想定して話を進めてみましょう。顔ぶれはこうです。会社員Ａさん（４８歳・人事部長/食事力７８）会社員Ｂさん（３０歳・係長/食事力４３）会社員Ｃさん（２３歳・平社員/食事力９７）はい、ここまで来ればもうお解りですね。そうです。会社員Ｂさんには、転勤命令が出てしまったのです。３０歳での平均食事力は７０ep（イート・パワー）ですから、会社員Ｂさんの４３epと言う数字は、かなり致命的な数値であると言う事になります。これでは転勤命令が出ても仕方ないと言った所でしょうか。この事からも解るように、食事力のあるなしは、出世にもかかわる程に重大な問題なのです。