「先にターボ全開だ」
そんなに悩む事ないよ。宇宙は広い、広大な宇宙に比べたら、地球はとてもちっぽけな存在だ。そのちっぽけな地球に何十億といる人間の1人と言う存在など、それはそれは凄くちっぽけだ。そう考えたら、悩んでるなんてバカらしくなるだろ?。。って言うのは、癒し系マニュアル第1巻第1章に書かれているくらいの、世界標準的慰めの言葉である。が、本来、癒し効果が高く、長く特効薬として使われて来たこの一説も、あまりに有名になり過ぎたのか、抗体を持つ人が多くなっているようで、癒し効果が激減してしまっていますので、使う時には使用上の注意を良く読んで、用量用法を守って正しく使用して下さい。思いこみや誤った使用法で使用すると、新たな多罪耐性を生み出す恐れもありますので、注意が必要です。
さて、今回も前置きが長くなってしまったが、宇宙と言えば宇宙人だ。宇宙人と言えば、その乗り物はUFOだ。今日は、そんなUFOについて考えて行きたいと思う。今回は納涼Xファイル的考察。怖いのが苦手なみなさまは、トイレを先に済ませて置いて下さい。
あれは私が中学生の頃の話しだ。とある冬の日、クラブ活動で帰りが遅くなった私とその連れ約3名は、腹が減ってフラフラになりながらも、校門を出、いつもの駐輪場へ向かっていた。その駐輪場へ向かう間には、古びた店があった。駄菓子屋+αと言った所か。常日頃から、そこを夕食までの中継食入手場所としていた我々4名は、いつもの通り、その店の前で足を止める。その時である、連れの1人である阿部が、指差し、叫んだ。「UFOだ!!」その指の方向を見た3人も、次々声を揚げる。「ほんまや!」「あれがUFOか!」「間違いない!」
我々4人は、店のおばちゃんに声を掛けた。「オバハン!湯や。湯くれ!」
オチがこれかい。
しかし、本当に納涼の悲劇はここからだ。私たち4人は早速、誰や!今、オバハンゆうたクソガキは。と、店のおばちゃんに1発ずつシバかれながら、用意してくれたUFOと湯で、UFO制作に入ったのであった。ふたを開け、具を入れ、ソースを入れ、湯を注ぐ!ここで、「え?」と思ったあなたは、モルダー並にUFO通。不思議な事に、ちゃんと説明書きされているにもかかわらず、誰もが1度は経験する失敗、UFOソース先入れ。これをしたらあかんのだ。UFOのソースは、湯切りしてから入れるのだ。最近ならば、ターボ湯切り全開してから入れるのだ。しかし、我々4人は若かった。いや、若すぎたと言っても過言ではないであろう。そして、なみなみと湯が注がれた4つのソース先入れUFOを目の前に、呆然と立ちすくむ4人。木枯らし吹きすさぶ夜の街には、「あはははは。あほやなぁ、あんたら」と言うおばちゃんの言葉だけが、虚しく空にこだましていたのであった。このソース先入れUFO事件は、私たち4人の青春の1ページとして、深く心に刻まれていると言う事は、言うまでもない。